Ajax-AZ  (from updateNL)

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1月19日

アムステルダムのサッカーチームアヤックスと、アルクマールのチームAZの試合が、アムステルダムアヤックススタジアムで開催された。観戦できるのは小学生と引率者だけ。2万人の子供が一斉に叫ぶ様子は壮観!!

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今回のスペシャルな試合は、AZのゴールキーパー、エステバン・アルバラードの「活躍」がきっかけで実現したとも言える。アヤックスファンの子供たちも、密かに彼に感謝しているかも!?

昨年12月21日、オランダサッカーのカップ戦、KNVBカップの3回戦アヤックス-AZ戦の試合中で、ファンがピッチに乱入して、AZのゴールキーパー、エステバン・アルバラードに襲いかかった。驚いたアルバラードがこの男を二度蹴飛ばすと、「試合中に暴力をふるった」として、審判がアルバラードにレッドカードを提示。

その判定に怒ったAZの監督は、選手たちを引き連れてピッチをおり試合は中止となった。この再試合が1月19日にアムステルダムのアヤックススタジアムで行われたのだが、暴力、レッドカード騒動を受けて、オランダサッカー協会はこの試合の観戦を、小学生と女性だけに限ることを決めていた。最終的には、子供6人に対して引率者1人(性別を問わず)ということになり、めでたく引率の役を受けたお父さんたちは大喜び。

引率者が見つけやすいように、子供達は何かおそろいのものを身につけている。

引率者が見つけやすいように、子供達は何かおそろいのものを身につけている。

試合は、平日木曜日の午後2時半からということで、小学生達は学校を「さぼって」来ている。だが、もしかするともう2度とないユニークな機会に際して、アムステルダムやアルクマール周辺の教育機関と小学校は、親の署名が入った正式な休暇届けを提出すれば、子供たちが観戦のために学校を休むことを特別に認めた。訪れた子供達のほとんどが、アムステルダムとアルクマールの小学生。アムステルダムの子供達はアヤックスを、アルクマールの子供達はAZを応援していた。

_DSC6799ふつうの試合のように、各チームのサポーター席を分けてはおらず、両チームファンがいり混ざって、楽しく試合を観戦していた。これについて「ふつうの試合でそんなことをしたら、たちまち乱闘が始まるに違いない」と警備のスチュワートは言う。そして「今回は、警備の事情からスタジアムを半分だけ埋めている。それでも歓声は、大人で満場になったときの2倍の音量。ほんもののサポーターたちの歓声は、地からわき起こるような低音だけど、子供達の歓声は天から降ってくる感じ。うるさいけど、かわいいなー」と目を細めた。

この特別な試合には、たくさんの病気の子供達も招待されていた。病院生活が長そうな車イスにのった子供達も、ピッチ横の特別席で楽しそうにお気に入りのチームを応援していた。

観客を子供に限るという今回のはからいは大好評で、サッカー協会も「今後もこのような機会を検討したい」と語った。

昨年末、オランダサッカー協会が、この試合の観戦を小学生と引率者に限ると発表した時から、サッカーファンのパパや先生たちによる、壮絶な(?)チケット争奪戦がはじまった。

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チケットは、学校などの団体単位で申し込むシステムで、アヤックスのサイトから申し込むことができた。その中から、くじ引きで当選した団体がめでたく観戦できるということで、子供達はドキドキしながら結果発表を待っていた。

結果は3−2で、AZの勝利。

結果は3−2で、AZの勝利。

自分の学校がはずれてしまったとわかると、ぽろぽろと涙をこぼして悔しがるサッカー少年や、がっくりとうなだれるお父さんの姿も。一方当選した学校は、早速バスをチャーターしたり、シュプレヒコールを練習したり、垂れ幕をつくったりと大忙しで準備をした。そんな中で、観戦する学校では「なぜ、今回子供達が観戦できるようになったか」という12月のピッチでの暴力事件についてのいきさつを説明し、暴力はいけないこと、そしていつもリスペクトをもって人と接することなどを教えた。観戦中も、自分のチームを応援するために歓声をあげるのはよいけれど、相手のチームを罵倒してはいけない、などのルールを決める学校もあった。

今回の試合は、サッカー観戦を通して子供達に社会のマナーを教えるよい機会になったし、なにより、堂々と学校をさぼって友だちみんなと観戦した子供達にとっては、一生の思い出となったはずだ。

アヤックスファンから「わ〜ん、残念〜!!」の声が・・・

アヤックスファンから「わ〜ん、残念〜!!」の声が・・・

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「アヤックス負けちゃったけど、すごく楽しかった!」