Stichting Hester (from update NL)

 

ヘスター・ファン・ニーロプさんの母、アルセーネ・ファン・ニーロプさん(写真)は、2005年、「ヘスター財団」を設立した。ヘスターさん殺害から6年後にシウダース・フアレスを訪れ、同じく娘を殺害された母親に出会った直後のことである。
「心理学の本には、このような衝撃的な出来事の悲しみは、時間が解決してくれるとあります。1年経てば、悲しみは和らぎ始めて行くのだと。でもそれは間違いであることを体験しました。時間は、耐えがたい悲しみを抱えた人生と、どのようにつきあえばよいかを学ぶ助けはしてくれます。しかし、悲しみそのものが薄れたり、消えて行くことは決してありません」とアルセーネさんは言う。

そしてこう続ける。
「シウダース・フアレスを訪れて、同じ体験をした母親と会いました。彼女たちの多くは貧困にあり、被害者遺族の集いを開いたり、そこへ出向いていくことすらできません。ただ、犯罪集団がやりたい放題する状況を、黙ってみていることしかできないのです。私は、ヘスターを殺した犯人を捕まえたいという気持ちよりも(現在も未逮捕)、シウダース・フアレスの無法状態が許せません。警察も法も、何もしないままに、被害者だけが増えていくのです。私は安全なオランダに住んでいますし、シウダー・フアレスにいる母親たちのように貧困の中にはいません。だから、抗議活動をするならば、私のほうがやりやすいのではないかという気持ちから、ヘスター財団を設立しました」

ヘスター財団は、シウダース・フアレスの状況を広く世界に知らせる広報や、被害者や遺族をサポートする様々な活動を行っている。「オランダなどの安全な先進国に住んでいると、人権、安全は当たり前のことと感じがちです。でも世界の多くの国々では、それらは決して当たり前ではないのです。世界を旅する人たちは、このことを肝に銘じておく必要がありますし、色々な意味で私たちの活動が役に立てば、と考えています」

「希望の道」

母の日にアルセーネさんは展覧会場を訪れ、スピーチをした。
その最後に、昨年末亡くなった元チェコ共和国大統領ヴァーツラフ・ハヴェルが書いた「希望の道」という詩を、オランダ語で朗読した。

 

ヴァーツラフ・ハヴェル

希望の道(1936)

私たちは、根底の奥深くに希望を抱いている
そうでないとしたら
希望はない
希望とは、魂の状態であり
世界でおこる出来事によって
誘因されるのではない
希望とは、予測や計画ではなく
地平線の彼方へと
精神を向けていくことであり
心を向けていくことである
希望
この深く力強い意義は
事がうまく運んだり
努力が結実したことによって生まれる
喜びとは違う
希望とは、成功のチャンスがないとしても
善であるという理由のみで働くものだ
希望とは、楽観主義や
よい結果をもたらすだろうという確信とも違う
結果はどうであっても
希望とは、それ自体に意義があるのだ
(アルセーネさんが朗読したオランダ語訳の日本語訳)

Vaclav Havel

Weg van de hoop(1936)

Diep in ons zelf dragen we hoop:
als dat niet het geval is,
is er geen hoop.
Hoop is de kwaliteit van de ziel
en hangt niet af
van wat er in de wereld gebeurt.
Hoop is niet voorspellen of vooruitzien.
Het is een gerichtheid van de geest,
een gerichtheid van het hart,
voorbij de horizon verankerd.
Hoop
in deze diepe en krachtige betekenis
is niet hetzelfde als vreugde
omdat alles goed gaat
of bereidheid je in te zetten
voor wat succes heeft.
Hoop is ergens voor werken
omdat het goed is,
niet alleen omdat het kans van slagen heeft.
Hoop is niet hetzelfde als optimisme
evenmin de overtuiging
dat iets goed zal aflopen.
Wel de zekerheid dat iets zinvol is
afgezien van de afloop,
het resultaat.

この日、南アメリカの専門家も会場を訪れ、汚職まみれのメキシコの警察の現状などについて説明していた。当日会場を訪れていた多くの人々の内に、新たな問題意識が芽生えたに違いない。

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