Book Mountain

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ロッテルダムから約15kmほど南に位置するスパイケニッセ市。人口7万人強のこの小さな町に誕生した図書館が今、世界の注目を集めている。
「ブックマウンテン」と名付けられたこのアイコニックな建築は、ロッテルダムを拠点に活躍する建築家集団MVRDVの”新作”だ。

この図書館が完成する前、MVRDV主宰者のひとり、ウィニー・マースから話を聞く機会があった。
スパイケニッセはかつては小さな村だったが、多くの労働者住宅を生み出すために低予算で拡張された街だ。市民の読書量は全国レベルを大きく下回っていたという統計結果もあったと言う。さて、そんな街に相応しい図書館とは?

「市民に読書を強要することはできないが、あなたの街にはこんなにたくさんの本があるよ、とアピールすることはできる」とマース。そこで、広場に何百万冊の本をどさりと山積みにしたようなイメージをコンセプトにした。そして図書館という公共施設に必要なオフィスや倉庫、会議室などの空間をジグラードのようなフォルムに積み上げて、その表面を本で覆ってブックマウンテンにしたと言う。

本が広場に積み上げられているイメージを強調するために、館内のフロアは広場と同じ煉瓦で統一。その山をガラスの建屋で覆った。

館内の本の山を登っていくと、周辺の街並みが一望できる。頂上付近まで行けば、ガラスと木、そして鉄骨のダイナミックな建屋構造やその美しさを間近に見ることもできる。

ライトアップされた夜のブックマウンテンに、夕食を終えたと見える家族連れが続々とやってきた。市民の憩いの場としても愛用されている様子だ。

(本文、2016年6月、言い回し等表現のみ手直ししました)

photo's © studio frog